HackerVoice

Deep dive into top tech news from Hacker News.

Listen

BGM: 再会の誓い, J4U - Liquid Bed 11PM by BGMer

Podcast Episode 207


Episode Transcript

スミス: こんにちは!ハッカーボイスのお時間です。今日は2025年10月03日です。ハッカーニュースの注目トピックを、わかりやすく、面白く紹介します。今日の話題はこちらです。 スミス: 一つ目のニュースは「Signal Protocol and Post-Quantum Ratchets」。二つ目のニュースは「Babel is why I keep blogging with Emacs」。三つ目のニュースは「Why most product planning is bad and what to do about it」。四つ目のニュースは「Playball – Watch MLB games from a terminal」。五つ目のニュースは「We bought the whole GPU, so we're damn well going to use the whole GPU」です。 スミス: 今回は、量子コンピュータの脅威に対するSignalの新たな取り組みから、Emacsを使ったブログ執筆のこだわり、そして製品開発における計画の重要性まで、幅広いトピックを取り上げます。あなたは、これらのニュースからどんな未来を想像しますか?それでは、最初のニュースから見ていきましょう。 スミス: 最初のニュースは「Signal Protocol and Post-Quantum Ratchets」です。 スミス: Signalは、量子コンピュータの登場を見据え、メッセージングプロトコルのセキュリティを強化する新しい技術「SPQR」を発表しました。これは、現在広く使われている暗号技術が量子コンピュータによって破られる可能性があるという懸念に対応するものです。SPQRは、通信の秘匿性(過去のメッセージの保護)と、将来の侵害からの回復力(将来のメッセージの保護)の両方を、量子コンピュータに対しても保証するとのことです。 スミス: Signalプロトコルは、エンドツーエンドの暗号化を提供する仕組みであり、世界中の何十億もの人々が毎日利用しています。今度のアップデートにより、ユーザーは特に何かをする必要はなく、アプリの利用体験も変わりません。しかし、将来的にはすべての会話がこの新しいプロトコルに移行し、通信がより安全になることが期待されています。ハッカーニュースのコミュニティではどうでしょうか? ジョシュア: あるハッカーニュースのコメントでは、「Signalは素晴らしい暗号技術を次々と開発している」と評価する一方で、「SDKやAPIが提供されないため、開発者にとって使いにくい」という意見もあります。また、別のユーザーは、新しいプロトコルの名前「SPQR」が古代ローマの標語であることに気づき、「とてもクレバーだ」と賞賛しています。さらに、電話番号による認証というSignalの仕組みについて、「政府が電話番号を管理している場合、プライバシーが侵害される可能性がある」と懸念する声も上がっています。 スミス: 次のニュースです。 スミス: 次のニュースは「Babel is why I keep blogging with Emacs」です。 スミス: この記事では、筆者がEmacsというテキストエディタを使ってブログを書いている理由が語られています。多くの人がシンプルな静的サイトジェネレーターを使う中で、筆者はOrg modeというEmacsの機能と、そのBabelという機能に魅力を感じているようです。Babelを使うと、ブログ記事の中に書かれたコードを実際に実行し、その結果を埋め込むことができるのです。例えば、グラフや表を自動生成して表示できます。これは、データ分析や技術解説をするブログ記事を書く上で非常に便利です。 スミス: Emacsは、高度なカスタマイズが可能である反面、設定が複雑になりがちです。筆者も、自分のブログの仕組みを完全に理解しているわけではないと言います。それでも、Babelの便利さに惹かれて、Emacsを使い続けているようです。ハッカーニュースのコミュニティではどうでしょうか? ジョシュア: あるユーザーは、「コードスニペットが静的なアウトプットを生成するなら便利だが、アニメーションやインタラクティブなものを生成したい場合は、より手動のツールに切り替える」と言っています。また、別のユーザーは、「自分も同じようにOrg modeを使ってウェブサイトを作っていたが、最終的にはシンプルな静的サイトジェネレーターを自作した」という経験を語っています。さらに、Org modeのHTMLエクスポート機能は4000行程度のコードで実現されている、という技術的な情報も共有されています。 スミス: 次のニュースです。 スミス: 次のニュースは「Why most product planning is bad and what to do about it」です。 スミス: この記事では、多くの企業で製品計画がうまくいかない理由と、その解決策が提案されています。著者は、目標設定手法であるOKR(Objectives and Key Results)を導入したものの、形式的な手続きが増えるだけで、明確な成果に繋がりにくいと感じたそうです。そこで、問題駆動開発(Problem Driven Development)という新しい手法を試したところ、製品開発のスピードが向上したと言います。 スミス: 問題駆動開発では、まず問題を特定し、チームで優先順位を付け、それを公にコミットします。解決策を議論する前に、問題そのものに焦点を当てるのが特徴です。この手法によって、著者の会社では170万人以上のユーザーにサービスを提供しながらも、迅速な製品開発を維持できているそうです。ハッカーニュースのコミュニティではどうでしょうか? ジョシュア: あるユーザーは、「これは機会ソリューションツリーの再発明であり、製品管理の重要なステップである製品ディスカバリーをスキップしている」と指摘しています。また、別のユーザーは、「四半期ごとの計画は時代遅れであり、成熟した製品には必要ない」と主張しています。さらに、「解決策を知る前に、リソースをコミットするのは危険だ」という意見もあります。この記事に対する反応は様々ですが、製品計画の難しさを物語っています。 スミス: 次のニュースです。 スミス: 次のニュースは「Playball – Watch MLB games from a terminal」です。 スミス: これは、ターミナル上でMLB(メジャーリーグベースボール)の試合を観戦できるツール「Playball」の紹介です。MLB GamedayやMLB.tvといった公式のサービスもありますが、Playballは、より控えめに試合の状況を把握したい場合に便利です。ターミナルに試合のスコアや経過が表示されるため、他の作業をしながらでも、試合の状況をチェックできます。野球好きのエンジニアにとっては、たまらないツールかもしれません。 スミス: Playballは、npmというパッケージ管理システムを使って簡単にインストールできます。また、Dockerというコンテナ技術を使って実行することも可能です。キーボードを使って、試合の選択や表示の切り替えができます。ハッカーニュースのコミュニティではどうでしょうか? ジョシュア: あるユーザーは、「野球の試合はテキストに変換しやすい」と述べています。また、別のユーザーは、「MLBやESPNなどのライブアップデートは、試合を記録する人がいるからこそ実現できる」と指摘しています。さらに、MLBの収益モデルが時代遅れだという意見や、スポーツ賭博がMLBにもたらす悪影響を懸念する声も上がっています。 スミス: 次のニュースです。 スミス: 最後のニュースは「We bought the whole GPU, so we're damn well going to use the whole GPU」です。 スミス: この記事では、GPU(Graphics Processing Unit)を最大限に活用するための技術的な取り組みが紹介されています。著者らは、Llama-70Bという大規模な言語モデルを、複数のH100 GPUを使って効率的に推論するための「メガカーネル」を開発しました。メガカーネルとは、モデルの順伝播処理全体を一つの大きなカーネルに融合することで、GPUの計算、メモリ、通信といったリソースを同時に活用できるようにする技術です。 スミス: 著者らは、Tokasaurusという推論エンジンにこのメガカーネルを統合し、SGLangという別の推論エンジンと比較して、22%以上高いスループットを達成しました。この技術は、GPUの性能を最大限に引き出すための重要な一歩と言えるでしょう。ハッカーニュースのコミュニティではどうでしょうか? ジョシュア: あるユーザーは、「NVDECやNVJPGユニットを使って、重みを解凍しないのか?」と問いかけています。これに対し、別のユーザーは、「JPEG/DCTで重みを圧縮するのは現実的ではない」と答えています。また、コンソールゲームのように、ハードウェアが固定されている場合に、より効率的な最適化が可能になるという意見や、AIを使ってソフトウェアを高速化するというアイデアも出ています。さらに、GPUを複数のユーザーで共有するための技術(MIG)に関する情報も共有されています。 スミス: さて、本日のハッカーボイスでは、Signalのセキュリティ強化、Emacsでのブログ執筆、製品計画の改善、ターミナルでの野球観戦、そしてGPUの最大活用という、多岐にわたるニュースをお届けしました。 スミス: これらのニュースから、技術の世界は常に進化し、新しい可能性が生まれていることを感じていただけたでしょうか。今後のハッカーボイスでは、さらに興味深いトピックを取り上げて、皆さんと一緒に未来を考えていきたいと思います。ではまた次回。2025年10月3日のハッカーボイスでした。