Podcast Episode 209
Episode Transcript
スミス: こんにちは!ハッカーボイスのお時間です。今日は2025年10月05日です。ハッカーニュースの注目トピックを、わかりやすく、面白く紹介します。今日の話題はこちらです。 スミス: 一つ目のニュースは「ProofOfThought: LLM-based reasoning using Z3 theorem proving」。二つ目のニュースは「AdaとRustの比較、Advent of Codeの解法を例に」。三つ目のニュースは「Show HN: Run – Rust学習中に作ったCLIユニバーサルコードランナー」。四つ目のニュースは「知識を効率的に注入するには?LLMの知識注入スケーリング則」。そして五つ目のニュースは「Clavier: USBハブと通信インターフェースを備えたFPGAベースのメカニカルキーボード」です。 スミス: 今日のニュースは、LLMの推論から、プログラミング言語の比較、便利な開発ツール、そして自作キーボードまで、盛りだくさんですね。LLMに知識を注入する最適な方法とは? AdaとRust、どちらの言語がより優れているのでしょうか?それでは、最初のニュースから見ていきましょう。 スミス: 最初のニュースです。「ProofOfThought: LLM-based reasoning using Z3 theorem proving」 スミス: このニュースは、LLM(大規模言語モデル)とZ3定理証明器を組み合わせることで、LLMの推論能力を向上させる「ProofOfThought」というプロジェクトに関するものです。LLMは自然言語処理に優れていますが、論理的な推論は苦手です。そこで、Z3のような定理証明器を使うことで、LLMの推論の正確性と信頼性を高めることを目指しています。このプロジェクトでは、LLMにZ3のプログラムを生成させ、それを使って質問に答えるというアプローチを取っています。例えば、「ナンシー・ペロシは公に中絶を非難するか?」という質問に対して、LLMはZ3を使って論理的に推論し、「False(偽)」という答えを導き出すことができます。 スミス: ハッカーニュースのコミュニティではどうでしょうか? ジョシュア: あるユーザーは、Gemini 2.5 Proとの驚くべきやり取りを思い出したと述べています。オンラインCASシステムを使って方程式を解こうとした際に、GeminiがPythonのSympyを使って解決策を提供したそうです。また、別のユーザーは、LLMに論理プログラム、特にPrologのソースコードを生成させることが非常にうまく機能すると指摘しています。これは、Prologが記号的な自然言語処理のために導入されたため、トレーニングセットに豊富な翻訳例があるからかもしれません。 スミス: 次のニュースです。「AdaとRustの比較、Advent of Codeの解法を例に」 スミス: この記事は、プログラミングコンテスト「Advent of Code」の解法を例に、AdaとRustという2つのプログラミング言語を比較したものです。Adaは、安全性が重要なシステムでよく使われる言語で、Rustは比較的新しい言語ですが、安全性とパフォーマンスの高さから人気を集めています。記事では、それぞれの言語の構文、型システム、並行処理のサポートなどを比較しています。例えば、Adaは数値型の範囲を制限する機能があり、特定の種類のバグを防ぐのに役立ちます。一方、Rustは所有権システムという独自の仕組みを持っており、メモリ安全性を保証します。 スミス: ハッカーニュースのコミュニティではどうでしょうか? ジョシュア: あるユーザーは、Adaには優れたアイデアがあるものの、安全性に重要なコミュニティ以外では普及しなかったのは残念だと述べています。また、別のユーザーは、AdaとRustの最も明白な違いは、採用率とツール、ライブラリ、コミュニティなどのエコシステムだと指摘しています。RustはFerroceneによって提供された仕様を持つようになったとのことです。これはAdaの仕様に影響を受けており、現在公開されています。 スミス: 次のニュースです。「Show HN: Run – Rust学習中に作ったCLIユニバーサルコードランナー」 スミス: このニュースは、EsubaalewさんがRustの学習中に作った「Run」というコマンドラインツールの紹介です。「Run」は、さまざまなプログラミング言語のコードを簡単に実行できるツールで、25以上の言語をサポートしています。例えば、PythonやJavaScriptのコードをコマンドラインから直接実行したり、REPL(対話型実行環境)を起動したりすることができます。このツールを使うことで、さまざまな言語を扱う開発者が、それぞれの言語の実行環境を個別に設定する手間を省くことができます。 スミス: ハッカーニュースのコミュニティではどうでしょうか? ジョシュア: あるユーザーは、なぜこのようなツールを作ろうと思ったのかに興味があると述べています。普段はシェルスクリプトを使っているが、Runを使うことで、言語を意識せずにスクリプトを実行できる点が便利だと感じているようです。また、別のユーザーは、Swiftがコンパイル言語であるにもかかわらず、「Web & typed scripting」に分類されていることを指摘しています。 スミス: 次のニュースです。「知識を効率的に注入するには?LLMの知識注入スケーリング則」 スミス: この論文は、大規模言語モデル(LLM)に特定の分野の知識を効率的に注入する方法について研究したものです。LLMは、大量のテキストデータを学習することで、さまざまなタスクをこなせるようになりますが、特定の分野に特化した知識は不足していることがあります。そこで、特定の分野のデータを追加で学習させることで、LLMの専門知識を向上させることができます。しかし、学習させるデータの量が多すぎると、以前に学習した知識を忘れてしまう「破滅的忘却(catastrophic forgetting)」という現象が起こることがあります。論文では、この現象を回避し、最適な量のデータを学習させるための「知識注入スケーリング則」を提案しています。 スミス: ハッカーニュースのコミュニティではどうでしょうか? ジョシュア: あるユーザーは、このような情報をLLMに注入するのにどれくらいのコストがかかるのか疑問に思っていると述べています。LLMのトレーニングは非常に高価であるため、特定のドメインLLMが必要な場合、これを得るための追加トレーニングコストはどれくらいになるのでしょうか。また、別のユーザーは、メモリ崩壊が起こる前にモデルサイズ(パラメータ数)対保護できるトリプルの数のプロットを計算してほしいと述べています。 スミス: 最後のニュースです。「Clavier: USBハブと通信インターフェースを備えたFPGAベースのメカニカルキーボード」 スミス: このニュースは、FPGA(Field Programmable Gate Array)を搭載したメカニカルキーボード「Clavier」の紹介です。「Clavier」は、通常のキーボードとしての機能に加えて、USBハブやJTAG、SPI、I2C、UARTなどの通信インターフェースを備えています。FPGAを使うことで、キーボードの機能を自由にカスタマイズしたり、独自の機能を追加したりすることができます。例えば、特定のキーを押すと特定のコマンドを実行したり、キーボードをプログラミングのデバッグツールとして使ったりすることができます。 スミス: ハッカーニュースのコミュニティではどうでしょうか? ジョシュア: あるユーザーは、UART、SPI、I2Cヘッダーがそこにあると、机でマイクロコントローラーを定期的にいじったり、デバッグしたり、プログラムしたりするのにどれほど便利であるかに気づいたと述べています。また、別のユーザーは、非常にクールなプロジェクトだとコメントしています。 スミス: 本日のまとめです。「ProofOfThought: LLM-based reasoning using Z3 theorem proving」、「AdaとRustの比較、Advent of Codeの解法を例に」、「Show HN: Run – Rust学習中に作ったCLIユニバーサルコードランナー」、「知識を効率的に注入するには?LLMの知識注入スケーリング則」、そして「Clavier: USBハブと通信インターフェースを備えたFPGAベースのメカニカルキーボード」という5つのニュースをお届けしました。 スミス: 今回も盛りだくさんの内容でしたね。LLMの進化、プログラミング言語の選択、開発効率化ツール、そしてハードウェアまで、テクノロジーの世界は常に変化しています。これらの情報が、あなたの技術的な探求の一助となれば幸いです。ではまた次回。2025年10月05日のハッカーボイスでした。
Show Notes
- ProofOfThought: LLM-based reasoning using Z3 theorem proving
- A comparison of Ada and Rust, using solutions to the Advent of Code
- Show HN: Run – a CLI universal code runner I built while learning Rust
- How to inject knowledge efficiently? Knowledge infusion scaling law for LLMs
- Clavier: An FPGA-based mechanical keyboard with USB hub and comms interfaces
